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海外旅行右往左往

さえない中年夫婦が、慣れない海外で右往左往した海外旅行記。

3.1 羽田からローマへ

2013年8月10日(土)のANAの深夜便で、羽田→フランクフルト→ローマという経路でローマへ移動。

3.1.1 羽田空港への移動

 初めての国に何時に着くかは、右往左往夫婦にとっては重要なことである。夜になってしまうとそれだけで右往左往の原因になる。ローマへの直行便を選ばずにわざわざフランクフルトの経由便を選んだのは、ローマ到着を午前中にできるということであった。
 そのために選んだ便ANAのNH203便は8月10日(土)深夜1:00発である。つまり9日(金)25:00ということだ。金曜日の夜に羽田空港へ移動するということで、羽田空港までの高速バスを利用。盆休み前なので満席になるかと思ってバスの予約をしていたのだが、案に相違して乗客は我々以外には3組だけ。こんなに少ない乗客で本当に採算がとれるのだろうかといらない心配をする。
 途中、道が少し渋滞していて、20分遅れの22:30過ぎに羽田空港に到着。
 航空機のチェックインの前に、携帯電話のレンタルとモバイルルータのレンタル手続きを済ませる。どちらも動作確認をするので意外に時間がかかる。
 機内に預けるスーツケースは2個。チェックインは簡単に終わる。受付の女性も丁寧である。その後で、出国審査。深夜便というのにかなりの人数である。
 羽田空港は、国内便はかなり利用しているのだが、国際便では初めてであるb。出国審査までは、新しくきれいなビルだったので、少し並ぶことはあっても、気持ちよくすごすことができた。ところが、出国審査後、空港の制限ゾーンへ進むと、好印象が悪印象に変わった。
 家族4人のうち、夫婦と娘は風呂に入ってから空港に移動した。息子は大学院の研究の関係で、研究室から直行だったので、汗まみれらしい。4人の中で、私はANAのプレミアムメンバーだったので、ANAのラウンジを利用できる。私と同行者1人はラウンジに入れるわけだ。ANAのラウンジにはシャワーがあるということだったので、私と息子とでラウンジに移動。シャワーの申し込みをするが、なんと15人待ちということで、1時間くらい待てという。出発間際まで待つのはいやなので、シャワーはやめて、ジュースでも飲んでいくか、ということになったが、なんとラウンジは満席近くて、座る場所を探すのもむつかしい。しかも、ジュースのカップすらなくなっていて、混乱の極みである。早々にラウンジを出ることにした。
 当初の想定では、4人でどこかの喫茶コーナーででもコーヒーを飲みながら出発時間まで休憩している予定であったが、どこにもそんな場所がなかった。あいているのは、貧弱なフードコートだけである。店舗も大したところがない。どうりでラウンジでみんなたむろしているわけである。

3.1.2 羽田からフランクフルトへ

 ANAの深夜1:00発NH203便はB787である。どこにも休憩する場所がなく、搭乗口付近の座席で待っていたら、出発が遅れるという。あいかわらずB787は出発が遅れる。仕事で国内便によく乗るのだが、B787の時は遅れることが多い、という印象である。
 さえないサラリーマンなので、エコノミー席である。このB787のエコノミー席は本当に最低である。席に着いた時にはすでにくさんの方が座っていたので写真は撮れなかった。なんと同じ便でプレミアムエコノミーに乗っていた方のブログにB787の座席ということで詳しくレポートされている。
 国内線でB787に乗る時でさえ、2-4-2のシート配列が多い。たまに3-3-3のシート配列にでくわしてしまうことがあるが、そんなときは狭く感じる。国内線で乗る時ですら狭いB787の3-3-3のシート配列で、羽田-フランクフルト間の約12時間を我慢しろ、というのはひどい話である。
 狭いだけでなく、シートそのものも改悪されている。まず、シートをリクライニングすると後ろに倒れる。後ろの席の人に迷惑をかけずにリクライニングできるという機能はない。細かい話だが、ドリンクホルダーもトレイを倒さずに使えるタイプのものはついていない。ドリンクが来るたびにトレイを倒す必要がある。フットレストもついていない。厳密にいえばついていないこともなく、前の席の下に足を引っかけられるところがあるのだが、あれをフットレストとは呼ばないだろう。
 さらには、私の席についていたイヤホンが壊れていて、音が聞けなかったので、交換してもらう羽目になったというおまけつきである。
 予約した時には、2-4-2のシートだった。国内線でB787に乗った時の印象が良かったので、エコノミー席でもある程度我慢できるかも、と思っていた。それが、直前になっての3-3-3シート配列への変更なのではっきり言って詐欺のようなものである。
 唯一よかったのは、深夜便なので、あっさりと機内で寝ることができたことだ。1本目の映画を見ている途中で眠たくなってそのまま寝てしまうことができた。

3.1.3 フランクフルトからローマへ

 フランクフルトに予定よりも遅れて到着。フランクフルト空港で、ローマ行きNH6153(ルフトハンザLH230)に乗り継ぎである。シェンゲン協定国であるイタリアへの乗り継ぎなので、このフランクフルト空港で一旦ドイツに入国することになる。その後、手荷物検査である。
 フランクフルト国際空港における税関トラブルに関する注意事項に代表される、フランクフルト空港での乗り継ぎに関する悪い話がネットでいろいろと書かれていたので、ここでの乗り継ぎを心配していた。フランクフルト空港に遅れて到着したおかげで、飛行機から出た時点で乗り継ぎ時間は1時間強になっていた。何かトラブルがあると乗り継ぎができなくなる。まず、第一関門は入国審査。中東系と思われる人の審査は時間がかかり、その列は途端に進みが悪くなる。約10分でここは通過。
 その後、悪名高い手荷物検査である。・・・が、申告なしの通路をあっさりと通過できた。人が並んですらいない。
 乗り継ぎではあるが、セキュリティチェックがあった。ここも並んでいなかったので、あっさり通過できるかと思ったら、まさかの再チェック。妻の日傘がひっかかったのである。何がひっかかったのかわからなかったが、検査装置のあるところまで連れていかれて、そこで検査をしてOKが出て解放された。
 とまあ、小さなトラブルがあったものの、あっさりと乗り継ぎ便のある搭乗口まで進むことができた。羽田→フランクフルト便もフランクフルト→ローマ便も、ANAとルフトハンザ航空の共同運航便だったからかもしれない。
 フランクフルト空港はさすがにまともな空港で、羽田空港と違って、ドリンク・軽食を食べて休憩できるところがあちこちにある。事前に心配していたトラブルに合わずに済んだので、ここで一休みである。

フランクフルト空港の軽食コーナー
フランクフルト空港の軽食コーナー

 ローマへのフライトはエアバスA320で、3-3のシート配置。この時点で、日本人は、ほとんどいなくなる。一応、ANAとの共同運航便なので、注意事項だけは日本語が流れる。
 機内では、ヨーグルトが出る。2時間弱のフライトなので、うとうとしているうちにローマへ到着。びっくりしたのは、飛行機が停止すると同時にみんな立ち上がったことである。日本の国内線では、シートベルトのサインが消えるまでは立ち上がる人はいない。日本の方がマナーがいいのだろうか?
 飛行機はタラップで降りる。日本では、ローカル線でないとなかなか経験できないことだ。フランクフルト→ローマなので一応国際線なのだが、実質はローカル線扱いなのだろう。