さえない中年夫婦が、慣れない海外で右往左往した海外旅行記。
ホテルの朝食はバイキングである。席に案内された時点で、カプチーノを頼む。このホテルのカプチーノはおいしい。バイキング形式である。このホテルには、前半3泊、後半3泊宿泊し、計5回朝食を食べるのだが、メニューが変わることはなかったので、後半は少し飽きるが、食事の種類はそれなりにある。
旅行だと、野菜類が不足しがちなので、サラダがきっちりと用意されているのはうれしい。ただ、イタリアらしく、どうやらドレッシングの基本は、オリーブオイルかバルサミコ酢のようで、ドレシングがいくつか並んでいるというようなことはない。ただ、ジャム同じような大きさに入ったマヨネーズがまあまあおいしかったので、このホテルの朝食ではもっぱらマヨネーズを食べていた。
食事中に、白色の生チーズ(モッツァレラチーズ)を給仕してくれるのだが、私には口に合わなくて、1回食べただけで次からはもらわなかった。妻はおいしいと言って、毎回もらっていた。
ヨーロッパらしく、パンが充実していて、滞在中の5回の朝食で飽きることはなかった。一方で、暖かい食べ物は、ソーセージ、ジャガイモ、スクランブルエッグなど4〜5種類しかなく、こちらは飽きてしまった。
朝食を食べるレストランには、それなりの数の従業員がいて、バイキングの食事が切れないよう補充していたし、カプチーノのおかわりもすぐに頼めたので、きっちりと食事をすることができる。
ローマ・パスを持っているので、地下鉄はこのローマ・パスを使えば、無料で乗ることができる。地下鉄は入り口と出口が別々の場所になっていて、入り口は自動改札、出口は回転式の一方通行の出口である。地下鉄の料金体系は乗った距離ではなく一律なので出口に改札はなくていいのだろう。入り口の改札には、日本の切符のように切符を入れるところと、かざす窓がある。かざす窓に、ローマ・パスのバーコードをかざせば、自動改札が開くのである。ただ、この自動改札が、場所によっては反応しないところがあり、一度かざしてもエラーになることがある。その場合は、ほかの場所をあたるか、係員にパスを見せて改札を抜けることになる。
地下鉄の駅から5分くらい歩くとサン・ピエトロ広場である。
ローマとバチカンの国境には線が引かれているので、お約束通り、国境をまたいだ写真を撮る。
広場は法王を見ることができるということで、たくさんの人が集まっていた。法王がブラジル人ということで、ブラジル国旗を持っている人も多い。スイス衛兵はハンサムで格好いい。警官ですら、この暑いのにきっちりとした服装である。
法王登場は12:00ということで、まだまだ時間はあるので、サン・ピエトロ大聖堂のクーポラへ上ることにする。
日曜日、バチカン博物館は休みだがサン・ピエトロ大聖堂には入ることができる。大聖堂の入り口にはセキュリティチェックがあり、長蛇の列になっている。一瞬ひるむのだが、並んでみると意外にすいすいと列は進む。まだ、10時前なので、そんなに人はいないのであろう。
大聖堂のクーポラに上るには2通りの方法がある。全部階段を上る方法と、途中までエレベータで行く方法である。前者は5ユーロ、後者は7ユーロ。支払いは現金のみ。我々は、ヘタレ旅行客なので、後者の途中までエレベータ・コースで行くことにした。
それでも、残りの階段を上るのに、途中、斜めになった狭い階段があったり、手すりがなくてロープをつかんで上ることころもあったりして、上るのは疲れる。ただ、上り切ったところの眺望は素晴らしく、十分苦労に見合うものがある。下りは楽である。
上る途中で見る大聖堂の内装、下りたところにあるミケランジェロのピエタなど見どころは満載である。
大聖堂を出てきた時点で11:15.法王の登場は12:00である。せっかくバチカンまで来たので、信者でもないけど法王を一目見ようということにする。だが、信者でもないので、暑い中まじめに待っているだけのモチベーションには欠けるので、広場のすぐ横にあるジェラート屋でジェラートを買って、近くの階段で食べることにする。このジェラート屋では、クリームをかけるか、と聞かれたが、かけなかった。後でいくつかのジェラート屋に行くのであるが、クリームをかけるか、と聞かれることはなかった。どこのジェラート屋でもクリームをかけてもらえるわけではなさそうだ。チャンスをふいにしてしまった。
法王待ちの不真面目な旅行客と一緒に、近くの影のある階段でジェラートを食べながら待っていると、広場からオー!!!という歓声が聞こえる。まだ12:00にはならないのに、と思って、急いでかけつけると窓に赤紫の布がかかっただけであった。この時、15分前。ジェラートは食べ終わっているので、暑いがその場で法王の登場を待つことにした。
12:00、法王が登場したが、肉眼では全く見えない。カメラの望遠レンズでも見えない。近くにある大画面のスクリーンに映しだされている画面で確認するしかない。法王の言葉も、当然イタリア語なので、最初のボンジョルノしかわからない。ということで、写真を撮って、法王のお言葉の途中にもかかわらず、昼食を食べに、広場を立ち去ることにした。
サンタンジェロ城へ入る前に、昼食ということで、ネットで調べて、城近くということだったLa Tavernellaというトラットリアへ行く。が、意外に遠くて疲れ果てる。地図では近くに見えても、意外に歩くのである。入ったとことは、前菜、パスタorピザ、デザートで10ユーロというメニューだった。パスタでカルボナーラを頼んだが、日本の量の2倍はあろうかという大量で、食べきれずに残してしまった。この時以来、イタリアでは食事の量に警戒することになる。
昼食後、またそれなりの距離を歩いて城へ戻る。今後、昼食場所はよく考える必要がある。
城にはすんなり入れる。ローマ・パスでは既に、フォロロマーノとコロッセオの2つを周っているので、ここでは単なる割引をしてもらうつもりでチケット購入時にローマ・パスを見せたら、無料だと言われた。フォロロマーノとコロッセオは共通チケットなので、それで1回なのである。ここでも城の上へ上る。サンタンジェロ城とサン・ピエトロ大聖堂とはそんなに距離は離れていないのだが、ここから見た眺望も素晴らしい。
サンタンジェロ城から、ナヴォーナ広場、パンテオンと街歩き。朝からかなりの距離を歩いているので、妻が疲れ果ててギブアップする。パンテオン前の喫茶店でオレンジジュースを飲んでから、タクシーでホテルまで戻る。ホテルはエアコンが効いているので、過ごしやすい。あのまま外にいたら熱中症になっていたかもしえrないので、ホテルに戻ってきてよかった。
疲れてホテルへ戻ってきたので、夕食を外へ食べる気にもなれない。ということで、ホテルのレストランへ行くことにする。
でも、まともな量の夕食を食べられるほどおなかもすいていないので、いろんなメニューを適当に頼んで、ワインを頼んで、夕食にすることにした。ワインも食事もおいしかった。
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